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「エナジードリンクを飲んでも大丈夫?」、子どもとカフェインの正しい知識
Vol.344栄養・食事

「エナジードリンクを飲んでも大丈夫?」、子どもとカフェインの正しい知識

子どものカフェイン摂取の安全量・影響と飲料別の含有量

栄養・食事3〜6歳・6〜12歳6
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 3·Q&A 4問収録

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この記事のポイント

  • 小児のカフェイン安全上限は体重1kgあたり2.5mg/日。体重20kgの子で50mgが上限
  • エナジードリンク1本(250ml)でカフェイン約80mg。子どもには明確に過剰
  • カフェインは睡眠の質を低下させ、成長ホルモンの分泌を妨げる可能性がある

愛育病院 小児科おかもん だより Vol.344

「エナジードリンクを飲んでも大丈夫?」、子どもとカフェインの正しい知識

今号のポイント

  1. 2
    小児のカフェイン安全上限は体重1kgあたり2.5mg/日。体重20kgの子で50mgが上限
  2. 4
    エナジードリンク1本(250ml)でカフェイン約80mg。子どもには明確に過剰
  3. 6
    カフェインは睡眠の質を低下させ、成長ホルモンの分泌を妨げる可能性がある

こんにちは。愛育病院小児科のおかもんです。

「友達がエナジードリンクを飲んでいる」「コーラのカフェインは大丈夫?」、小学校高学年〜中学生になると、カフェイン摂取の相談が増えます。

今回は、子どものカフェイン摂取の安全な上限と注意点を整理します。

Q1.「子どもにカフェインはどのくらいまで大丈夫ですか?」

——小学4年生の子が緑茶をよく飲みます。カフェインが気になります

カナダ保健省のガイドラインでは、小児のカフェイン摂取上限は体重1kgあたり2.5mg/日とされています [1]

年齢別のカフェイン安全上限:

体重目安

4〜6歳
約20kg
7〜9歳
約25kg
10〜12歳
約35kg
13歳以上
個人差大

1日の上限

4〜6歳
約50mg
7〜9歳
約62mg
10〜12歳
約87mg
13歳以上
100mg程度まで

参考までに、大人の上限は1日400mgです。子どもは体が小さい分、少量でも影響が大きいのです

ポイント

  • 安全上限は体重1kgあたり2.5mg/日 [1]
  • 体重20kgの子なら1日50mgが上限
  • 子どもは体が小さく少量でも影響が大きい

Q2.「身近な飲食物にはどのくらいカフェインが入っていますか?」

——緑茶やチョコレートも気をつけたほうがいいですか?

意外なものにもカフェインは含まれています

身近な飲食物のカフェイン含有量:

飲食物カフェイン量
エナジードリンク(250ml)約80〜150mg
コーヒー(150ml)約60〜100mg
紅茶(150ml)約30mg
緑茶(150ml)約20mg
ほうじ茶(150ml)約20mg
コーラ(350ml缶)約35mg
ココア(150ml)約10mg
ミルクチョコレート(50g)約10mg
ダークチョコレート(50g)約25mg

緑茶1杯(20mg)なら問題ありませんが、エナジードリンク1本で小学生の1日上限を超えることがわかりますね。エナジードリンクは子どもには与えないでください

ポイント

  • エナジードリンク1本で小学生の上限超過
  • 緑茶・ほうじ茶は1〜2杯なら問題なし
  • ダークチョコレートにも意外と多い

Q3.「カフェインの摂りすぎでどうなりますか?」

お父さん「中学生の上の子が部活の前にエナジードリンクを飲んでいるんですが」

子どものカフェイン過剰摂取は、大人以上に深刻な影響があります [2]

カフェイン過剰摂取の症状:

  • 軽度: 落ち着きがない、不安感、手の震え
  • 中等度: 不眠、頭痛、動悸、胃痛
  • 重度: 嘔吐、けいれん、不整脈

特に問題なのは睡眠への影響:

カフェインの半減期(体内で半分に減る時間)は子どもで約3〜5時間です。午後3時以降のカフェイン摂取は、就寝時にもまだ体内に残っています。睡眠の質が落ちると成長ホルモンの分泌が減少し、発育に影響する可能性があります [3]

実際に海外では、エナジードリンクの大量摂取による子どもの死亡例が報告されています。日本でも10代のカフェイン中毒による救急搬送が増えています

ポイント

  • 子どもはカフェインの影響を受けやすい
  • 午後3時以降のカフェインは睡眠を妨げる [2]
  • 睡眠の質低下は成長ホルモン分泌に影響 [3]

Q4.「子どもにどう伝えればいいですか?」

お父さん「友達が飲んでいるので禁止しにくいです」

頭ごなしに禁止するより、理由を説明するほうが効果的です

年齢別の伝え方:

年齢伝え方
小学生「これは大人用のドリンクだから、体が大きくなってからね」
中学生「カフェインで睡眠が悪くなると、身長が伸びにくくなるよ」
高校生「1日1本まで。テスト前の連続摂取は心臓に負担がかかる」

中学生には『身長が伸びにくくなる』という説明が最も効果的です。エビデンスとしては、カフェインが直接身長を止めるわけではありませんが、睡眠の質の低下を通じて成長ホルモン分泌に影響する経路は確認されています

代替品のすすめ:

  • 水・麦茶: カフェインゼロ
  • ルイボスティー: カフェインゼロ、ミネラル豊富
  • 牛乳: カルシウム補給
  • スポーツドリンク: 運動後の水分補給に(糖分注意)

ポイント

  • 頭ごなしに禁止せず理由を説明
  • 中学生には「身長が伸びにくくなる」が効果的
  • 麦茶・ルイボスティーはカフェインゼロの良い選択肢

まとめ

  • 安全上限: 体重1kgあたり2.5mg/日
  • エナジードリンク: 子どもには与えない
  • 緑茶・ほうじ茶: 1〜2杯なら問題なし
  • 午後3時以降: カフェインを避けて睡眠を守る

「元気になる」ドリンクより、しっかり寝るほうがずっと元気になれます。

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愛育病院 小児科 おかもん

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