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子どもの不整脈|動悸の原因と受診の目安
Vol.237心臓・血管

子どもの不整脈|動悸の原因と受診の目安

子どもの動悸・不整脈について、生理的な呼吸性不整脈と病的な不整脈の違い、循環器受診の目安を解説します。

心臓・血管全年齢4
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 呼吸性不整脈は正常
  • - 期外収縮の多くは良性
  • - QT延長症候群は注意が必要

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.237

「心臓がドキドキすると言っています」、子どもの不整脈

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どもの不整脈は、学校心臓検診で見つかることが多いです。多くは治療不要な良性のものですが、一部は治療が必要です。今回は、子どもの不整脈についてお伝えします。

Q1.「子どもの不整脈とは?」

——心電図で不整脈と言われました

不整脈は心臓のリズムが正常と異なる状態です [1]

子どもに多い不整脈特徴
呼吸性洞性不整脈最も多い。正常な現象。治療不要
期外収縮余分な拍動。多くは良性
WPW症候群副伝導路がある。頻拍発作を起こすことがある
QT延長症候群失神・突然死のリスク

ポイント

  • 呼吸性不整脈は正常
  • 期外収縮の多くは良性
  • QT延長症候群は注意が必要

Q2.「期外収縮は心配ですか?」

——期外収縮と言われましたが

子どもの期外収縮の多くは良性です [2]

良性の期外収縮注意が必要な場合
運動で減少する運動で増加する
症状がない動悸、めまい、失神
心臓の構造が正常心疾患を合併
単発性連発する

「運動で減少する期外収縮は良性であることがほとんどです。」

ポイント

  • 運動で減少すれば良性が多い
  • 症状がなければ経過観察
  • 心エコーで心臓の構造を確認

Q3.「動悸を訴えたら?」

——急に心臓がドキドキすると言います

発作性上室性頻拍(PSVT)の可能性があります [3]

PSVTの特徴詳細
症状突然始まる動悸、胸の不快感
脈拍乳児で200-300回/分、年長児で180-250回/分
持続数秒〜数時間
終了突然止まる
発作時の対応
冷たい水で顔を洗う(迷走神経刺激)
氷水に顔をつける(乳児に有効)
いきむ(バルサルバ法)
改善しなければ受診

ポイント

  • 突然始まり突然止まる動悸はPSVTを疑う
  • 冷水で顔を洗うと止まることがある
  • 改善しなければ受診

Q4.「失神は不整脈ですか?」

——子どもが倒れて意識を失いました

子どもの失神の多くは血管迷走神経性失神ですが、不整脈の可能性も考慮します [4]

失神の原因特徴
血管迷走神経性立位で長時間立った後。最も多い
起立性低血圧急に立ち上がった時
不整脈性運動中や横になっている時にも起こる
不整脈性失神を疑うサイン
運動中の失神
横になっている時の失神
突然死の家族歴
前駆症状なしの失神

「運動中の失神は不整脈の可能性があり、必ず受診してください。」

ポイント

  • 子どもの失神の多くは良性
  • 運動中の失神は要注意
  • 突然死の家族歴がある場合は精査

Q5.「学校心臓検診の精密検査は?」

——心電図で精密検査を勧められました

必ず精密検査を受けてください [5]

精密検査内容
詳しい心電図12誘導心電図
ホルター心電図24時間の心電図記録
心エコー心臓の構造の確認
運動負荷心電図運動時の心電図変化

「学校心臓検診は突然死を予防するための重要なスクリーニングです。異常を指摘されたら必ず精密検査を受けてください。」

ポイント

  • 学校心臓検診は突然死予防が目的
  • 精密検査は必ず受ける
  • ホルター心電図で24時間評価

今号のまとめ

  • 子どもの不整脈は多くが良性
  • 呼吸性不整脈は正常、期外収縮の多くも良性
  • 運動中の失神や動悸は必ず受診
  • 学校心臓検診の精密検査は必ず受ける
  • QT延長症候群など注意が必要な不整脈もある

あわせて読みたい

  • Vol.234「心雑音」
  • Vol.238「起立性調節障害」
  • Vol.235「川崎病」

ご質問・ご感想

「心電図で不整脈と言われました」「動悸が心配です」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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