愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.219
「脚の形が気になります」、O脚・X脚
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
子どもの脚の形は成長とともに変化します。乳児期のO脚は生理的なもので、ほとんどが自然に改善します。今回は、子どものO脚・X脚について、正常な発達と受診が必要な場合の見分け方をお伝えします。
Q1.「O脚は正常ですか?」
——歩き始めた子どもの脚がO脚です
乳幼児のO脚は生理的(正常)なものがほとんどです [1]。
| 年齢 | 脚の形 |
|---|---|
| 0-1歳 | 生理的O脚(正常) |
| 1.5-2歳 | まっすぐになる |
| 2-4歳 | 生理的X脚になる |
| 6-7歳 | 成人型(わずかなX脚)に落ち着く |
ポイント
- 乳児のO脚は正常な発達
- 2-4歳でX脚に変化
- 6-7歳で成人型に落ち着く
Q2.「受診が必要なO脚は?」
——どんなO脚なら心配ですか?
以下の場合は病的なO脚の可能性があります [2]。
| 受診すべきサイン | 詳細 |
|---|---|
| 2歳を過ぎても改善しない | 生理的なら改善するはず |
| 片側だけのO脚 | 左右非対称は要注意 |
| 低身長を伴う | くる病の可能性 |
| 進行性 | だんだん悪くなる |
| 病的O脚の原因 |
|---|
| くる病(ビタミンD欠乏) |
| ブラウント病(脛骨の成長障害) |
| 骨系統疾患 |
ポイント
- 2歳過ぎても改善しなければ受診
- 片側だけのO脚は要注意
- ビタミンD欠乏によるくる病に注意
Q3.「X脚は治りますか?」
——4歳ですがX脚が気になります
2-4歳のX脚は生理的なもので、6-7歳までに自然に改善します [3]。
| 生理的X脚 | 病的X脚 |
|---|---|
| 2-4歳に見られる | 7歳以降も改善しない |
| 左右対称 | 左右非対称 |
| 膝の間隔8cm未満 | 膝の間隔8cm以上 |
| 自然に改善 | 進行性 |
ポイント
- 2-4歳のX脚は正常
- 7歳以降も続く場合は受診
- 膝の間隔が目安
Q4.「くる病とは?」
——ビタミンDが足りないと骨に影響しますか?
ビタミンD欠乏によるくる病はO脚の原因の一つです [4]。
| くる病の原因 | 詳細 |
|---|---|
| ビタミンD不足 | 日光浴不足、食事からの摂取不足 |
| リスク因子 | 完全母乳栄養、日光浴制限、アレルギーによる食事制限 |
| くる病の症状 |
|---|
| O脚・X脚 |
| 低身長 |
| 大泉門の閉鎖遅延 |
| 肋骨の数珠状の腫れ |
| 歯の形成異常 |
「近年、紫外線対策の徹底や完全母乳栄養により、くる病が増加傾向にあります。」
ポイント
- ビタミンD不足でくる病になる
- 完全母乳栄養児はリスクが高い
- 近年増加傾向
Q5.「治療や予防は?」
——何ができますか?
原因に応じた対応を行います [5]。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 生理的O脚/X脚 | 経過観察。治療不要 |
| くる病 | ビタミンDの補充 |
| ブラウント病 | 装具、重症なら手術 |
| ビタミンD欠乏の予防 |
|---|
| 適度な日光浴(1日15-30分) |
| ビタミンDを含む食品(魚、卵黄、きのこ) |
| 必要に応じてビタミンDサプリメント(米国AAPは乳児・小児に400 IU/日を推奨) |
ポイント
- 生理的なものは治療不要
- くる病にはビタミンD補充
- 適度な日光浴が予防に重要
今号のまとめ
- 乳児のO脚、幼児のX脚は正常な発達
- 2歳過ぎてもO脚が改善しない、片側性、進行性は受診
- くる病(ビタミンD欠乏)に注意
- 6-7歳で成人型の脚の形に落ち着く
- 適度な日光浴とビタミンD摂取が大切
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愛育病院 小児科 おかもん先生
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