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「頭をぶつけました!」、子どもの頭部外傷
Vol.250救急

「頭をぶつけました!」、子どもの頭部外傷

- 意識障害・繰り返す嘔吐は緊急

救急全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 意識障害・繰り返す嘔吐は緊急
  • - 高所からの落下は受診を
  • - 48時間は経過観察が必要

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.250

「頭をぶつけました!」、子どもの頭部外傷

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どもが頭をぶつけた、という相談は外来で毎日のように受けます。ほとんどは軽い打撲で様子見で大丈夫ですが、ごくまれに頭蓋内出血が隠れていることもあります。今回は、家で判断するときのポイントをまとめます。

Q1.「頭をぶつけたら受診すべき?」

——ソファから落ちて頭をぶつけました

受傷の状況と症状から判断します [1]

すぐに受診すべき場合詳細
意識がおかしいボーッとしている、反応が鈍い
嘔吐を繰り返す2回以上の嘔吐
けいれん手足がガクガクする
頭蓋骨の凹み触って凹みがある
大量の出血止血できない
高所からの落下2歳未満は90cm以上、2歳以上は1.5m以上(PECARN)[1]
受傷後48時間は要注意
遅発性の頭蓋内出血がありうる
症状の変化に注意して経過観察
夜間も数回起こして意識を確認

ポイント

  • 意識障害・繰り返す嘔吐は緊急
  • 高所からの落下は受診を
  • 48時間は経過観察が必要

Q2.「たんこぶができましたが大丈夫?」

——大きなたんこぶができて心配です

たんこぶの場所と大きさに注意が必要です [2]

たんこぶの特徴注意度
おでこのたんこぶ比較的安心(前頭部は骨が厚い)
側頭部・後頭部のたんこぶ要注意(骨が薄い)
大きなたんこぶ(5cm以上)要注意
ぶよぶよしたたんこぶ頭蓋骨骨折の可能性(帽状腱膜下血腫)
たんこぶの対応
冷やす(氷嚢やタオルで15-20分)
安静にする
症状の変化を観察

ポイント

  • おでこのたんこぶは比較的安心
  • 側頭部・後頭部は注意が必要
  • ぶよぶよしたたんこぶは受診を

Q3.「CT検査は必要ですか?」

——CT検査をしたほうがいいですか?

全ての頭部外傷にCTが必要なわけではありません [3]

CT検査の基準(PECARN)詳細
GCS 14以下意識レベルの低下
頭蓋骨骨折の徴候触知可能な陥没、頭蓋底骨折の所見
意識状態の変化ボーッとしている
嘔吐、頭痛リスク因子(中等度リスク)
受傷機転高エネルギー外傷

「CTは情報量が多い検査ですが、被ばくのデメリットもあります。特に小さいお子さんは発達途中の脳に放射線が当たるのを避けたいので、症状と受傷のしかたを見て、本当に必要な子だけに絞って撮ります。PECARN(ペカーン)という国際的な判断ルールを参考にしています [1]。」

ポイント

  • 全例にCTは不要
  • 放射線被ばくのリスクを考慮
  • PECARNルールで判断

Q4.「経過観察のポイントは?」

——受診して大丈夫と言われました。家で気をつけることは?

48時間の経過観察が重要です [4]

観察項目注意すべき症状
意識ボーッとする、呼びかけへの反応が鈍い
嘔吐繰り返す嘔吐(1-2回は正常反応の場合も)
歩行ふらつく、まっすぐ歩けない
瞳孔左右の大きさが違う
行動いつもと違う行動、異常な興奮・不機嫌
夜間の対応
就寝後2-3時間後に一度起こす
名前を呼んで反応を確認
翌朝まで計2-3回確認

ポイント

  • 48時間は慎重に観察
  • 夜間も数回起こして確認
  • いつもと違う様子があれば受診

Q5.「頭部外傷の予防は?」

——頭のケガを防ぐにはどうすればいいですか?

年齢に応じた環境整備と安全対策が大切です [5]

年齢予防策
乳児ベッド・ソファからの転落防止(柵の確認)
幼児家具の角にクッション、階段にゲート
学童自転車ヘルメットの着用
全年齢遊具での安全確認
特に注意すべき場面
おむつ替え中(台からの転落)
歩行器の使用(階段落下のリスク)
自転車・キックボード(ヘルメット必須)
窓からの転落(ストッパーの設置)

ポイント

  • 環境整備で予防可能
  • ヘルメットの着用を徹底
  • 歩行器は推奨されない

今号のまとめ

  • 頭部外傷の多くは軽症
  • 意識障害・繰り返す嘔吐は緊急
  • 48時間の経過観察が重要
  • 全例にCTは不要、医師が判断
  • ヘルメット着用と環境整備で予防

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  • Vol.251「熱性けいれん」
  • Vol.253「やけど」
  • Vol.254「誤飲」

ご質問・ご感想

「頭をぶつけて心配です」「CTを撮るべきか迷います」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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