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「いびきがひどいのですが」、扁桃肥大とアデノイド
Vol.210耳・鼻・のど

「いびきがひどいのですが」、扁桃肥大とアデノイド

- 扁桃とアデノイドは免疫組織

耳・鼻・のど全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 6·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 扁桃とアデノイドは免疫組織
  • - 3-7歳で最大になる
  • - 10歳以降は自然に縮小

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.210

「いびきがひどいのですが」、扁桃肥大とアデノイド

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どものいびきや口呼吸の原因として最も多いのが、扁桃肥大とアデノイド増殖症です。生理的に3-7歳で最大になり、その後は縮小しますが、睡眠や成長に影響する場合は治療が必要です。今回は、扁桃肥大とアデノイドについてお伝えします。

Q1.「扁桃とアデノイドとは?」

——扁桃腺とアデノイドは違うのですか?

どちらもリンパ組織で、のどの感染防御の役割を果たしています [1]

位置

口蓋扁桃
のどの両側
アデノイド(咽頭扁桃)
鼻の奥
舌扁桃
舌の付け根

特徴

口蓋扁桃
口を開けると見える
アデノイド(咽頭扁桃)
口からは見えない
舌扁桃
通常は問題にならない
年齢による変化
2-3歳から大きくなり始める
3-7歳で最大になる
10歳前後から縮小する
思春期にはほぼ退縮

ポイント

  • 扁桃とアデノイドは免疫組織
  • 3-7歳で最大になる
  • 10歳以降は自然に縮小

Q2.「どんな症状が出ますか?」

——いびきがとても大きいです

扁桃・アデノイドが大きすぎると、気道が狭くなって様々な症状が出ます [2]

症状詳細
いびき毎晩の大きないびき
口呼吸常に口を開けている
睡眠時無呼吸寝ている間に呼吸が止まる
嚥下困難大きなものが飲み込みにくい
鼻声鼻が詰まったような声
睡眠時無呼吸の影響
成長ホルモンの分泌低下→成長障害
日中の眠気→学習能力の低下
行動の問題→落ち着きのなさ
夜尿

「いびきだけなら心配ないことも多いですが、呼吸が止まる(無呼吸)がある場合は、成長や発達に影響するため治療を検討します。」

ポイント

  • いびき+口呼吸が主な症状
  • 睡眠時無呼吸は成長に影響
  • 呼吸が止まる場合は要治療

Q3.「手術は必要ですか?」

——手術を勧められましたが、心配です

中等度以上の睡眠時無呼吸がある場合、手術が推奨されます [3]

手術の適応詳細
睡眠時無呼吸中等度以上
反復する扁桃炎年7回以上、または2年間で年5回以上
嚥下障害食事に支障がある
成長障害体重増加不良
手術の効果
いびき・無呼吸の改善(約80-90%)
成長の改善
行動・学習能力の改善
中耳炎の減少

「扁桃・アデノイドを取っても免疫機能に大きな影響はないことが分かっています。」

ポイント

  • 睡眠時無呼吸が手術の主な適応
  • 手術の効果は高い(約80-90%改善)
  • 免疫機能への影響は小さい

Q4.「扁桃炎を繰り返す場合は?」

——扁桃炎を何度も繰り返します

反復性扁桃炎は手術の適応になることがあります [4]

手術を考える基準詳細
Paradise基準年7回以上、2年連続年5回以上、3年連続年3回以上
溶連菌の反復抗菌薬で治療しても繰り返す
扁桃周囲膿瘍重症の合併症
手術の種類
口蓋扁桃摘出術:扁桃を全摘出
アデノイド切除術:アデノイドを切除
多くの場合、両方同時に行う

ポイント

  • Paradise基準で手術適応を判断
  • 溶連菌の反復感染は手術を検討
  • 扁桃とアデノイドの同時手術が多い

Q5.「手術後の注意点は?」

——手術後の生活で気をつけることは?

術後1-2週間は注意が必要です [5]

術後の注意内容
食事1-2週間は軟らかい食事(おかゆ、うどん等)
出血術後出血のリスクは5-7日目がピーク
痛みのどの痛みが1-2週間続く
運動2週間は激しい運動を避ける
入浴シャワーは翌日から。湯船は数日後から

「術後5-7日目に出血することがあります。口から血が出た場合は、すぐに手術を行った病院に連絡してください。」

ポイント

  • 1-2週間は軟らかい食事
  • 術後5-7日目の出血に注意
  • 2週間は安静に

今号のまとめ

  • 扁桃・アデノイドは3-7歳で最大になる
  • いびき+無呼吸は成長への影響に注意
  • 睡眠時無呼吸や反復性扁桃炎は手術の適応
  • 手術の効果は高く、免疫への影響は小さい
  • 術後5-7日目の出血に注意

あわせて読みたい

  • Vol.211「睡眠時無呼吸症候群」
  • Vol.204「急性中耳炎」
  • Vol.209「副鼻腔炎」
  • Vol.030「溶連菌感染症」

ご質問・ご感想

「いびきがひどくて心配です」「手術を勧められました」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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